関西人という偏見(4)

ところで、最近「ピン芸人」なる種類の人間が出てきたことは皆さんのよく知るところかと思います。もうブレイクしたのはずいぶん前になりますが、我らが加古川東からはレイザーラモンHGという芸人さん(本名・住谷正樹氏、高46回)が出ました。しかし彼はツッコミがあまり得意ではなかった。奇抜な恰好と「フォー」という表現でボケることしかできなかった。そのためそれ以上の活躍の幅がなく、結局すぐに飽きられ、燃え尽きる「一発屋」となってしまったわけです。なんとか新境地を開いてほしいですね。

それに対して、加古川東出身ではありませんが、同じ加古川出身の芸人として急激に成長したのが陣内智則氏です。彼も昔はコンビで漫才を組んでいたけれどもちっとも売れなかったそうです。もう芸人をやめる寸前まで追い込まれたとかなんとか。

しかし、そんな彼を救ったのはたった一回の電車のアナウンスでした。どうも、陣内氏が乗っていた電車のアナウンスの一部におかしなところがあり、彼がそれに対してツッコミを入れたところ、周囲の一般乗客から思いの他たくさんの歓声をあびたとかなんとか。

そこから彼は、「ボケ役を他人に任せてしまい、自分はツッコミに徹する」という芸風にシフトチェンジしていきます。「エンタの神様」などの番組でご覧になられた方もいるかもしれませんが、彼の芸は流れてくる映像にボケを入れておいて、自分はそれにひたすらツッコミを入れるといういわば「ツッコミ芸」です。あらかじめボケがわかっておけば、面白いツッコミも先んじて用意することが出来る。見事な発想だといわざるを得ません。

(次回につづく)

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