一票の格差 (1)

先の参院選は、自民と民主がそれぞれ伸び悩む中、みんなの党が票数を伸ばすという結果になりました。選挙というと、ついつい結果ばかりが気になってしまうところかもしれません。

しかし、今回の選挙で選挙結果とともに大きくクローズアップされたのが、いわゆる「一票の格差」の問題です。

一票の格差問題・・・・我が国における選挙では、選挙区として都道府県が基準とされ、都道府県の中でも人口数に応じて議席が配分される。しかし、都道府県によってかなりの人口数の違いがあり、厳密に人口数に応じての議席配分が行われているわけではない。各都道府県に最低でも一議席は割り振りがなされるので、人口の少ない県では少数の得票でも当選する可能性があり、人口の多い県では多数の票を得ても落選する事になる。

例えば、今回の参院選では17万票で当選する候補もいれば69万表票を得て落選する候補もいました。しかしながら、当選により付与される議員資格は同じものであり、結果として70万票当選議員と17万票当選議員の発言力は同じになります。

本来であれば一人を当選させる票数は同じであるべきであるのに、実際は同じではない。有権者は一人一票の権利を持っているはずなのに、実際は有権者一人がもつ票の価値は、実は居住地によって大きな格差が生じる。これが「一票の格差」の問題です。

この問題は選挙の中でも特に参院選で毎回のように問題提起され、訴訟になるものです。次稿でもう少し詳しく見てみましょう。

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