「旧陸軍・加古川飛行場の記憶」(4)

三菱製紙のくびれた煙突 高砂市高砂町栄町

今も昔も加古川河口右岸近くに、にょっきりと立ち続ける三菱製紙高砂工場の風変わりな煙突は、旧陸軍加古川飛行場(尾上飛行場)の面影を伝える唯一の「戦跡」となっている。

かって煙突は60mあったが、対岸に離着陸する戦闘機の邪魔になるからと、太平洋戦争が始まった昭和16年、軍の命令を受け地上32mの部分で切断された。戦後に継ぎ足されて高さを取り戻したが、切断位置はくびれとなって残った。

かっては加古川の土手から、対岸の飛行場を飛び立つ戦闘機が眺められた。「戦闘機は砂ぼこりを上げて川岸沿いに北へ滑走し、手が届きそうな低空で頭上を飛び越えていきました」と、高砂市にお住まいの上谷昭夫氏は語る。

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