「銭湯つきあい」 で、しぐさの稽古をし始めた子供たち。銭湯は身分差別のない生まれたままの裸の付き合い、人間対人間という付き合いである。つまり共生の社会を見習う近道は銭湯だというのです。
銭湯経験のない子供は、いきなりドボンと飛び込んだり。濡れた手拭いを振り回したり、遊び場だと思っていますし、修学旅行では水着を着て入るというのですから、日本の庶民文化もすたれたものだと残念でなりません。
行儀よく、人さまに掛からないように体にお湯をかけ、足と下半身をざっと洗い、静かに入り、手ぬぐいはお湯に漬けないのが規則、「お先へ」 「お静かに」 「おゆるりと」 などと挨拶して出ます。
筆者(越川禮子さん)のお知り合いの方は、銭湯を一日お借りして、地域の親子で学ぶ「銭湯教育」をしています。履き物の脱ぎ方から衣服のまとめ方、浴場での細かいマナーまで教えると、皆が仲良しになって、子供の教育だけでなく地域活動に効果覿面だそうです。