「太平洋の白鳥」「海の貴婦人」と呼ばれ、国民の間で慕われてきた練習帆船初代日本丸は現在 横浜(JR桜木町駅前・みなとみらい地区の港に繋留)で保存活用されています。帆船は、世界的に見ても数少ないものであり、その中でも特に同船は、昭和5年に故郷・兵庫県の川崎造船所で建造された後、半世紀の長きにわたり大海原で海の男を育て今日の海国日本の礎を築いてきました。また、海の文化財としても貴重なものであり、その栄誉と功績にふさわしい形で大切に保存されていくことでしょう。
この栄光ある初代日本丸とその後継として、昭和59年に建造された新日本丸両船の船長を歴任されたのが、我等が同窓生の大西典一氏(高15回生)です。
大西氏は加古川市平岡町のご出身で、昭和38年 加古川東高校を卒業され、当時の神戸商船大学から運輸省航海訓練所に奉職。航海士・教官として商船大学・商船高専等の学生訓練指導を務められました。平成5年に初代日本丸船長に就任。平成7年には新日本丸船長として故郷・東播磨港にも寄港され、地元の大歓迎を受けられました。
清流会東京支部では平成18年11月の東京支部総会に、大西氏をOBゲストスピーカーとしてお招きし、貴重な体験を基にした講演を頂きました。
これを機に、このご縁を大切にしていきたいとの願いから、帆船日本丸保存基金への寄金活動を清流会東京支部有志・多数の方々のご協力を得て行いました。
現在 横浜港に係留中の初代日本丸船内には「兵庫県立加古川東高校・清流会東京支部」の銘板があります。船内見学された機会には是非この繋がりを想い起こしてください。
展示の写真はハワイ・オアフ島沖を帆走中の日本丸です。遥かダイアモンド・ヘッドが遠望されます。時鐘(Time Bell)は日本丸実物のミニチュアです。船内外に時を知らせる鐘で、当直に入り最初の30分に1点、あとは30分ごとに1点ずつ増やして鳴らします。8点鐘で4時間の当直を交代します。当直は24時間昼夜を問わず3グループで輪番に継続されていきます。
このようなゆかりある記念品を、母校諸氏にご紹介出来る場を頂けたことを感謝し、光栄に存じております。
平成19年7月16日 清流会東京支部・有志一同
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