
役員・幹事の計34名のご出席を頂き、H24年度会計報告の承認と、11月8日(金)の支部総会に向けての執行部案を審議、決定いただきました。
後日、各年次幹事さんから支部総会のご案内を申し上げます。
皆さま お誘いあわせでお越し願います。今春の新卒者・高65回生も登場します。
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「堪エ難キヲ堪エ、忍ビ難キヲ忍ビ」天皇の玉音放送です。これで戦争が終わりました。学校からは、終戦に関する連絡は何もありませんでした。学校工場だった体育館は、旋盤などの工作機械が持ち去られガランとしていました。 終戦翌年、昭和21年4月、中学4年生になりました。軍国主義で固められていた学校がデモクラシーの旗印を掲げてスタートすることになりました。教師の中では配属将校がまず首になり、教練や武道も禁止されました。敗戦国の哀しき姿です。
ー戦後の高砂線ー 高砂北口駅でレカーに乗ると、始発の高砂駅ですでに定員オーバーになっています。山陽電車からの乗り換え組が乗り込むので、ぎゅうぎゅう詰め。積み残しも常時でした。戦時中には、女学生が座席を取るということはほとんどありませんでした。戦後もしばらくすると女学生が自由に座席を取るようになり、向かい合わせの4人席で加古川高女の女生徒たちと一緒に座ることもありました。 レカーは尾上駅で明石方面から来た山陽電車の客を乗せて北へ曲がります。北在家駅ではほとんど乗降客はありません。別府軽便鉄道と接続する野口駅を出て、山陽本線を越える跨線橋にさしかかるとエンジンがうめき声をあげ今にも停車しそうになります。頂上を過ぎるとエンジンを停めたまま惰力で加古川駅の構内へ向かって下っていきました。 ぎゅうぎゅう詰めの通学でしたが、戦時中と違って車内は明るく華やいでいました。
空襲警報が発令され、校舎を出て待避するよう指示がありました。いつも空振りに終わっていますから、この日も、なんの緊張感もなく校舎から外に出て、運動場のポプラの蔭に立っていました。 その時突然加古川駅の方角から家の屋根をかすめるように艦載機が姿を現しました。 運動場にいた生徒が蜘蛛の子を散らすように校舎や塀の蔭へ逃げ込んで身を隠しました。 艦載機はW型の主翼とずんぐりした太い胴体からグラマンF4Uコルセアだとすぐわかりました。そのグラマンが、運動場に突っ込むような姿勢で迫ってきてババババン、ババババンと機銃掃射をしました。低空飛行だから、操縦席の飛行士のヘルメット、飛行メガネ、メガネの奥の青い目までが見えました。グラマンは高度を下げたまま飛び去って見えなくなりました。 ・・・尾上飛行場の松林の向うからグラマンがフイッと姿を現したのです。あっという間もなく、グラマンは、鶴林寺の塔をかすめて舞い戻ってきました。今度は機銃掃射をすることもなく体育館の屋根をかすめて飛び去りさっていきました。このとき、学校がこうむった被害は、体育館の屋根の明り取り窓に薬莢が当たってできたわずかな破損だけでした。しばらくして、駅前の日毛のグラウンドで女工がやられたらしいということが伝わってきました。 昭和20年の7月になると加古川へも艦載機が繰り返し飛来してきました。 スタッフ注:加古川市などの古い記録には、艦載機(グラマン)による銃撃は次の3件が記されています。 7月23日、加古川駅を機銃掃射。7月24日、3機が加古川駅の急行列車を銃撃し死者1名その他負傷者数名。7月30日、日毛加古川工場と寺家町3丁目に爆弾投下。死者2名その他負傷者数名。
ー勤労奉仕・農家の手伝いー 昭和19年1月に「緊急学徒勤労動員要綱」が公布され、今年は、勉強をやめて軍需工場やその他で働きなさいということになりました。 学校では勤労報国隊を設置し、男子生徒は勤労学徒、女学生は女子挺身隊員と呼ばれて軍需工場へ派遣されました。 農家での勤労奉仕は、農繁期に出征農家の田植えや稲刈りをお手伝いするのはやっていましたが、食糧増産は銃後の大切な勤めで当然の義務だと自覚していました。 加古女と一緒の時もあり、握ってくれた銀シャリの握り飯はおいしかった。 ー尾上飛行場ー 飛行場での勤労奉仕の作業内容は、格納庫での機体整備、周辺の松林に飛行機を隠すための掩体壕作り、飛行機を移動する手伝い、松根油をとるための根っこ掘りなどでした。 飛行場には、いつも学校で見慣れている訓練飛行の赤とんぼや九七式戦闘機が駐機していました。 赤とんぼは主翼も胴体も赤色の布張り複座で、前の席に練習生、後部座席に教官が乗って初歩の飛行技術を習得するための訓練機です。 学校の近くに飛んで来る赤とんぼの中には、吹き流しを曳いているのがありました。その吹流しは、九七式戦闘機の射撃訓練の標的です。 ときには、吹き流しが校庭に堕ちてくることがありました。飛行訓練は常時、学校の近くの空中で行われていました。 いつも飛行機を眺め、教室で勉強している時も爆音を聞いていました。
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