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映画「インセプション」と多木良國氏(高19回)

今 封切中の映画「インセプション」 C・ノーラン監督、渡辺謙主演で話題を呼んでいます。この大作はカナダやモロッコなど6カ国で撮影されました。最初のロケ地・日本で調査や撮影交渉にあたったのが、イベント・映画製作会社社長の多木良國さんです。その苦労話を記事で見つけ、お話を伺いました。ご紹介します。

昨年3月、製作側からの依頼があり、「緑あふれる田園風景を新幹線かが駆け抜ける場所と、高層ビルが立ち並ぶ都心のヘリポートを探して」とあった。

まず新幹線。多木さんはスタッフ6人に全国のロケハンを頼み、1ヶ月で30か所の候補を集めた。写真やビデオを見比べ十数か所に絞って米国に送ると、「背景に茶畑と鉄橋が欲しい」。あらためて探し直し、静岡県・富士川周辺での撮影許可をJR東海から得た。監督の好みの車両がすれ違う時間帯も調べた。

ヘリポートは、都心で唯一高層ビルの屋上にあるアークヒルズに協力を頼んだ。日本ではピクチャーヘリ(映画に登場する機)とカメラヘリ(撮影する機)の位置関係や旋回方法などに多くの規制があり、事前に米国との違いを認識してもらう。

梅雨時の6月、日本ロケは3日間。曇天を好む監督は成田に着くなり「ヘリポートはすぐ見られる?いい曇り空だからこのまま行こう」と撮影は順調に終わった。

ジャパンプレミアの演出も任された多木さん。「舞台を作るのが私の役目。大切なのは、協力を頼む相手にも監督側にも互いの事情を包み隠さず伝えること、あらゆる可能性を考えてアイディアを考えておくことですね」と。

■スタッフ注:映画「鉄人28号」の総合製作者。クリント・イーストウッド監督「父親たちの星条旗」・日本版「硫黄島からの手紙」の製作コーディネーター。

早速、映画館に行きました。多木さんご苦労の場面もバッチリ。でもストーリーはアナログ人間のおじさんには、ちと難解でした(笑)。

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