一日当たりの乗降客約三百万人、新宿駅に次ぐ国内第二位のターミナル駅でもある渋谷駅。だが乗り入れている4社9路線の各駅施設が入り組んだ駅構造。そんな渋谷駅の抜本的な改良に向けて現在進められているのが東急東横線地下化事業だ。
まず東急東横線・渋谷駅~代官山駅間、1.4㌔を地下化。東京メトロ副都心線・渋谷駅へと繋ぎ、双方で相互直通運転を行う。
完成すれば東武東上線、西武池袋線、東京メトロ有楽町線・副都心線、東急東横線、みなとみらい線、5社6路線が一本になる。
しかし全長わずか1.4㌔とは言え難工事だ。既存の東横線高架橋は1927年(昭和2年)に築造されたもの。その真下で掘削工事を進めながら、同時に高架橋上の既存線は地下新線が開通するまで使い続けなければならない。
このため今回のシールドトンネル工事で採用されたのが世界初となる「複線断面のアポロカッター工法」。ちょうど数字の8の字を横に倒したような形状により、掘削断面を自由に調整し排残土もすくなくなる優れもの。
地下切り替えは平成24年を予定している。見慣れた地上の東横線渋谷駅が見おさめになる日も近い。明治通りの真向かえ、かっての東急文化会館跡地一帯には「渋谷ヒカリエ」が建設中だ。
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